同郷出身の大瀧先輩の足跡
A Long Vacation (Album)
日本のシティー・ポップの金字塔。
曲、詞、編曲、歌唱、演奏、レコーディング、演者、エンジニアリング、トラッキング、アートワーク.........etc.。
発表から50年近く経とうともこれ以上のシティーポップ・アルバムは出ていない。
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『A LONG VACATION』(ア・ロング・バケイション)は、1981年3月21日にリリースされた大滝詠一のスタジオ・アルバム。
LP及びCD帯のカナ表記は「ロング・バケイション」で、「ロンバケ」の愛称でも親しまれている大滝最大のヒット作。
1982年のCD発売後、オリコン初のミリオンセールス作品でもある。
1970年代まではまだ知名度が低かった大滝の名が世間にも広まった。
以後も、アルバム収録曲にタイアップや、多くのアーティストにカバーされている。
1982年のCD発売後、オリコン初のミリオンセールス作品でもある。
1970年代まではまだ知名度が低かった大滝の名が世間にも広まった。
以後も、アルバム収録曲にタイアップや、多くのアーティストにカバーされている。
大滝本人による「Pap-Pi-Doo-Bi-Doo-Ba物語」を除いて、作詞はすべて松本隆が担当している。
2人がコンビを組むのは、はっぴいえんど『HAPPY END』収録曲「田舎道」「外はいい天気」以来。
本作は当初、大滝の誕生日である7月28日リリースの予定だったが、松本が妹の看病、そして死去により詞が書けなくなり、「作詞を降りる」と大滝に告げたが、彼は「発売を延ばす。待つよ」と返答し、9月に延長されたもののさらに伸び、結局3月の発売となった。
2人がコンビを組むのは、はっぴいえんど『HAPPY END』収録曲「田舎道」「外はいい天気」以来。
本作は当初、大滝の誕生日である7月28日リリースの予定だったが、松本が妹の看病、そして死去により詞が書けなくなり、「作詞を降りる」と大滝に告げたが、彼は「発売を延ばす。待つよ」と返答し、9月に延長されたもののさらに伸び、結局3月の発売となった。
大滝曰く、自分のボーカルにキーを合わせて作曲したのはファースト・ソロ・アルバム『大瀧詠一』以来という(その間は全て楽器に合わせて作曲していた)。
アルバム発売の2年前の1979年に発売された絵本『A LONG VACATION artbook』が発売された。
この絵本のタイトルは、絵本のイラストを描いた永井博のイラストに、アメリカのミュージシャンのリッキー・ネルソンが描かれているイラストがあるのに大瀧が気づき、ネルソンの楽曲『A LONG VACATION』から着想を得ている。
尚、絵本は当初12枚のシングルレコードとセットで販売する企画があったが、最終的に絵本だけの発売となった。この時の絵本の表紙が、レコードジャケットとして採用されている。
この絵本のタイトルは、絵本のイラストを描いた永井博のイラストに、アメリカのミュージシャンのリッキー・ネルソンが描かれているイラストがあるのに大瀧が気づき、ネルソンの楽曲『A LONG VACATION』から着想を得ている。
尚、絵本は当初12枚のシングルレコードとセットで販売する企画があったが、最終的に絵本だけの発売となった。この時の絵本の表紙が、レコードジャケットとして採用されている。
本作の制作過程について大滝は、雑誌のインタビューで「昨年(1980年)4月13日にレコーディングに入って、最初は(1980年)7、8月に出そうとの事で夏のイメージで初めて、A面の1、2、3をレコーディングしたけど、そのうちに11月、12月に発売させるということになってしまったので、それじゃ、冬っぽいものも入れようということでB面の最後の方が冬物になった。
けれど、どうも発売が延びて、それじゃってことで発売が結果的に(1981年)3月21日になってしまい、冬物がちょっと合わなくなったけどね、いやーレコーディングは感動の連続でした」などと述べ、制作の強い動機と自身の音楽性について以下の話をした
けれど、どうも発売が延びて、それじゃってことで発売が結果的に(1981年)3月21日になってしまい、冬物がちょっと合わなくなったけどね、いやーレコーディングは感動の連続でした」などと述べ、制作の強い動機と自身の音楽性について以下の話をした
「昔は拓郎と陽水とこうせつしかいなかったっていう歴史にしたくないんだよ。彼らはオーバー・グラウンドでやっていたからそれはそれでいいんだけど、その横で一生懸命やっていた人がいたってことで、それがアッコちゃんにしろ佳孝にしろ、最近ボカーンと出て来たじゃない、やっぱり間違っていなかったんだよ。それと僕が最終的に出したいものは音だとかさ、歌だとかそういった細かいもんじゃなく全体的な雰囲気なんですよ。だから音が悪いとかミックスが悪いとかよく言われたけど、そんなものはどうでもいいわけ、雰囲気がだめになったらおしまいなんですよ僕の音楽は。で、いつもここを重視して考えてるわけ。しかし、まあ、売れて気持ちいいですね、ある程度これが売れないと日本の音楽もおしまいだって脅迫したから」
アルバムの帯には『BREEZEが心の中を通り抜ける』と言うキャッチコピーが記載されている。
アルバム・ジャケットのアートワークは大滝の他作品も手がけている永井博による。
元々は永井が1979年に発表した『A LONG VACATION artbook』から大滝が「こんなテイストにしたい」と決めている。
松本隆によると、描かれている白いパラソルからインスピレーションを得て作られたのが松田聖子の「白いパラソル」だという。
元々は永井が1979年に発表した『A LONG VACATION artbook』から大滝が「こんなテイストにしたい」と決めている。
松本隆によると、描かれている白いパラソルからインスピレーションを得て作られたのが松田聖子の「白いパラソル」だという。
CD発売促進のカタログの表紙にある同盤のジャケットには、コンパクトディスク・マークがデザインされていないのが確認される。
オリコン1位は獲得できなかったものの最高2位まで上がり、発売1年で100万枚を突破した。
発売から20年を経た2001年時点での再発盤を含めた累計売上は約170万枚。
さらに2020年時点での累計売上は200万枚以上に達する。
発売から20年を経た2001年時点での再発盤を含めた累計売上は約170万枚。
さらに2020年時点での累計売上は200万枚以上に達する。
音楽評論家・前田祥丈は発売から一年半経った『朝日ジャーナル』で「大瀧詠一はこれまでは、それほど有名な存在ではなかった。シングル盤で売れるようなヒットを出したわけではないし、コンサートもほとんど開いたことはない。吉田拓郎や井上陽水たち、ニューミュージック系の歌手たちは、テレビに出演しなくても、一生懸命コンサートを続けている。それがレコード売上げを伸ばすためのセールス活動だからである。それすらやらない大瀧詠一が売れるというのは、従来の常識からすれば、異常な出来事なのである。このような大瀧詠一の売れ方は、いまニューミュージックの世界で起こりつつある変化の、一つの側面を物語っているように見える…大瀧は1970年に結成したはっぴいえんどの一員だった。彼らの音楽の特徴を一言でいえば、都会的で快適な音と詞の組み合わせだった。しかし、はっぴいえんどが活動していた70年代初めには、それが"ロックにしては軟弱だし、フォークにしてはメッセージがない"と批判されて、音楽の主流にはなれなかった。四畳半フォークや叙情派フォークが大流行した時代にも受け入れられはしなかった。ところが、今はそれが様変わりして"軟弱"で"メッセージのない"ことがプラスに働いているのである。これは大瀧の音楽がBGM感覚で受け入れられていることと無関係ではない。カーステレオにしても、ウォークマンにしても、BGMは楽しみをより大きなものにするためのもので、それには、遊び心のある快適な音楽が最も向いている。心地よい刺激音だけで構成されたYMOのテクノポップや、大瀧や彼の仲間である山下達郎の軽いロックは、今や若者たちの、トビキリ上等な生活の小道具になっているのである。当然、BGMの場合は、詞や音をじっくり聴き込んだりしない。言葉と音が違和感なくかみ合って、きれいに流れていくことが大切だ。これが吉田拓郎ら、フォークの流れを組むニューミュージックとの違いである。歌に対する思い入れは必要ない。だから大瀧のレコードは、テレビやコンサートに顔を出さなくても売れるのである」などと論じている(引用原文の10分の一)。
本作は、雑誌『レコード・コレクターズ』2010年9月号の特集「日本のロック・アルバム・ベスト100(1980年代編)」にて、第1位に選ばれた。
(Wikipedia Japanese Edition on 17 Sep., 2026)
SIDE A
1. 君は天然色 – (5:02)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
2. Velvet Motel – (3:42)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
3. カナリア諸島にて – (3:58)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
「君は天然色」のB面としてシングル・カット。
4. Pap-pi-doo-bi-doo-ba物語(ストーリー) – (3:14)
作詞・作曲:大瀧詠一
大滝によれば「パッ・ピ・ドゥ・ビ・ドゥ・バは松武君にシンセで作ってもらったのだけど、2つ問題があって、1つは鍵盤を押して“パッ!”って音が出るまで若干遅れちゃうのです。なのでキーボーディストにはわずかに先読みして弾いてもらうハメになってしまいました。もう1つは、当時はアナログ・シンセなのでパッ・ピ・ドゥ・ビ・ドゥ・バを1音ずつ作って録るのです。1つ言葉を作っちゃ、食い気味に弾いたものを録音していって、最後に1本につなげるという大変面倒なことをしました。なっかなか一連で言葉に聴こえるようにならなくて、何度もやりましたよ。だからよく聴くと完全にジャストにはなっていないはずです。そのバラバラ感をわざと残しつつ良い案配になるまでトライし続けました」という。
また、鈴木茂が弾いているギター・フレーズは大滝が指定したものだという。大滝は「ハニカムズでおなじみの高音ギターってことで軽く口三味線をしたらすぐにあのイントロのフレーズを出してくれました。というわけで、この曲はセカンド・ラインとボ・ディドリー・スタイルを煮込んでハニカムズ・ギターで味を整えた上にドゥーワップ・ソースを振りかけたというのが1つの解釈になるわけだけど、さらにソースにもう一味欲しいかなってことでシンセ・ドゥーワップという史上初のジャンルを提示してみた、ってことでいかがでしょうか」と答えている。
5. 我が心のピンボール – (4:24)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
SIDE B
6. 雨のウェンズデイ – (4:24)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
当初は「恋するカレン」のB面としてシングル・カットされたが、後にA面とB面を逆にしたシングルが初回プレスはクリア・ヴィニール仕様で、セカンドプレスは通常仕様で発売されている。
7. スピーチ・バルーン – (3:55)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
1980年にスラップスティックへ提供した「デッキ・チェア」(作詞:森雪之丞)の改作で、スピーチ・バルーンとは漫画のフキダシのこと。後に、自身のラジオ番組のタイトルにも使用された。
曲中、ドラムがリムからスネア打ちになるたびにユニゾンで鳴る音は、大滝が矢野誠から借りたタブラをパーカッショニストが叩いているのだという。さらに大滝によれば「この曲はソロで歌っていますが、マルチには4回それぞれ録音したものがあるのです。例えば、エルヴィス・プレスリーのアウト・テイクを聴けば分かるのですが、毎回違うわけです。あれは“さっきはこうだったから今度はこうしよう”って意識してやってるんじゃなくて、毎回気分をリフレッシュして歌っている気がする。エルヴィスは同録だから演奏も毎回少しずつ変わり、そうなれば歌も引っ張られる。だから僕も気分を変えて歌いたかったわけですが、ここで出てくるのがモニター・バランスなのです。ちょっとスネアを上げてみるとか、ギター上げめでやってみたりすると飽きない。もしモニターを2ミックスでやっちゃうとバランス調整ができないから全然リフレッシュできないのですね。僕がスタジオに1人こもって歌録りするのは、そういうモニターをいちいち指図してやってもらうんじゃなくて、自分で調整しながら気兼ねなくやれるからというのも理由の1つなんです。ぼくはパンチ・インはしないで通してうたうんですが、それでも1つのトラックの頭から終わりまで流すと、どうも単調というか、引っ掛かりが出ないんですよ」ということで、ミックスでは4テイクのいたるところが切り換えられているという。
2004年にソニー「デジタルハンディカム」のCMソングに使用された。
8. 恋するカレン – (3:21)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
9. FUN×4 – (3:26)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
曲中のコーラスのうち、「Kiss」はオシャマンベ・キャッツ、「散歩しない?」は太田裕美、月に吠える男は五十嵐浩晃、「Church Bells May Ring」はシャネルズがそれぞれ参加。最後の「アンコール」は大滝自身。後に大滝自身のプロデュースにより、植木等にカバーされた。2016年には三井不動産商業マネジメントの大型商業施設「三井ショッピングパークららぽーと」、2022年にはキリンビール「麒麟 発酵レモンサワー」のCMソングに使用された。なお、1987年頃にキーコーヒーのCMソングでオンエアされた曲は、大滝のサウンドを真似たCM用のオリジナル曲。2020年の松田聖子のアルバム『SEIKO MATSUDA 2020』には、この曲と松田の楽曲「いちご畑でつかまえて」を大瀧自身がミックスして掛け合わせた「いちご畑でFUN×4」が収録されている。元々は、『風立ちぬ』A面のサウンドプロデュースを務めた大滝によるお遊びとして、1981年に自身がパーソナリティを務めたラジオ番組『ゴー・ゴー・ナイアガラ』内で1度だけ流されたもの。
なお、マスター音源は21世紀に入って再度編集し直した最新バージョンが採用されている。
10. さらばシベリア鉄道 – (4:33)
作詞:松本隆、作曲:大瀧詠一
太田裕美への提供曲のセルフ・カバー。

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