保身のために、あえて書き込んでいるわけではないのだが、実際にはこの宿には宿泊していない。バンコクでは「カオサン裏」の「ナナ・プラザ・イン」に宿泊したが、そこをチェック・アウトした後に「荷物置き場」にさせてもらおうと訪れた、舎弟が宿泊している宿がここだった。
多分に、香港の「チョンキン・マンション」を経験する以前だったので、2畳ほどの窓も無い部屋に、ベッドと椅子が無造作に配置され、常夏のタイにありながらエアコンも無く、扇風機と換気扇が相互に空気の流れを作っているだけの部屋に驚愕を隠しきれなかった。
部屋内にトイレや風呂もあるわけも無く、須らくそれらは「共同」で、その「湿り気」加減も只者ではなかった。
同じ「ASEAN」を形成する国家ながら、インドネシアやマレーシア、フィリピンなどの「一度は他国に侵略された歴史」のある国家とは、また一味違った一面を垣間見れた気がした。
タイは近代に於いて、他国に侵略された歴史を持っていない。
21世紀に於いて、その歴史は「未経験」と同等で、「独自性」を保っていると言えば聞こえは良いが、それ故に物事のチラホラが「世界的な水準」を満たしていない事が多い。
俗語で「シナ宿」などと揶揄される激安宿は、今現在まで、中国では数少なく、僕自身はアメリカのL.A.とマカオ、そしてタイ以外では出くわした事が無い。
（要は「プライバシー」と言う物を、どの様に捕らえるかの問題なんだよね。）
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