966c685f.jpg中国国内を縦横無尽にひた走る「長距離列車」。

その中には国土の広さゆえ、40時間以上もひた走る物もあり、必然的に寝台車がついている。

その寝台車の種類も「硬臥(ハード・スリーパー)」や「軟臥(ソフト・スリーパー)」、「高包(個室寝台)」と色んな種類がある。

中国国内での寝台車の一番人気は、値段が安く、そこそこ快適な「硬臥」だが、その硬臥にも「新式」と「旧式」の2種類があり、値段設定は同じながら快適度合いが多少違ってくる。

「軟臥」は定員4人のコンパートメントだが、基本的に「硬臥」は3段ベッドが向かい合う、通路との仕切りも特に無い造りだが、新式は通路との仕切りがあり、6人定員のコンパートメント・スタイルに近いのだ。

この仕切りにドアはついていないので、軟臥のようにプライバシーは完全には無いが、寝る事だけ考えると、上段は通路と完全に仕切られていて通路の人の行き来が気にならないほどだった。

僕自身は広州から昆明への行き帰りで2度利用したが、行きが新式、帰りが旧式の物だった。


中国の列車の長旅は事のほか快適で、何も苦になる事は無かったが、コンパートメント・スタイルは共に旅する面子が重要で、僕の様な一人旅にとっては知らない人との6人相部屋の様な物で、長旅に於いての人間関係を作らなくてはならないのだ。

メンバーが良ければ、旅はより楽しい物になるし、逆もまた然りだ。


夜は10時になると消灯時間になり、それぞれが自分のベッドに戻っては就寝なり、読書なりと静寂の中で過ごさなければならないが、それ以外は下段のベッドにみんなが座り、日がな車内販売や停車駅で購入するお菓子や果物を食べながらおしゃべりするしか無いのだ。


僕が広州から昆明まで利用した硬臥のメンバーは、皆若く喋り好きで、メアドを交換したり、写メを撮り合ったり、食べ物も誰の物かもわからずにシェアし合い、「修学旅行」気分の旅だった。

その車窓には広大な中国・華南の自然が広がり、「理想の旅」を楽しんだ。

「地を這う旅」もたまには良いものだ。